「TOEICスコアを上げたい」と思う人は多いです。しかし、リーディングの時間が足りない、リスニングが聞き取れない、など、「伸び悩み」が伴います。
私の場合、まずはリスニングに苦手意識がありました。そして、リスニング克服後も、リーディングの、特に文書問題に伸び悩みました。
しかし、根気強く対策を重ね、段階を踏むことで、安定的に高いスコアを獲得することができるようになりました。
TOEICのスコアアップに効果的な勉強法は、レベルによって異なります。取得点数別にフォーカスポイントを意識することで、確実にスコアを伸ばすことができます。
この記事では、実経験にもとづき、TOEICのスコアと時間配分感、レベル別の具体的対策法を解説します。
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もくじ / Table Of Contents
TOEICの概要:点数の目安とすべきレベルとは
TOEIC受験のために、対策本を探す人は多いです。
TOEIC L&R テストの受験時間は計約2時間(リスニング45分、リーディング75分)、問題数は、リスニング・リーディング各100問、1問5点の全マークシートで、満点は990です。そして、全TOEIC受験者の約半数が600点未満です。
レベル別の対策には、主に以下の2タイプがあります。
・100点単位:500点、600点、700点、800点、900点攻略
・130点単位:330点、470点、600点、730点、860点、990点攻略
試験で過半数に至るには、まず2タイプ双方に共通する「600点」が目安となります。課題は、過半数以降の得点アップです。
私の経験では、上達を実感するには、130点単位のアプローチがオススメです。
例えば、700点を目指して700点を取ることは非常に困難です。満点でなければいけないからです。
しかし、130点単位を目標とすると、100点単位の点数アップが現実ラインとして見えてきます。730点を目指して700点超え、860点を目指して800点超え、そして990点を目指して900点越え、というように、です。
695点と705点は、たった2問の違いですが、達成感が異なります。
あなたはどちらが嬉しいですか?
100点越えの上達は、次のステージへのモチベーションに直結します。130点単位の対策をすることで、より前向きにレベルアップを重ねることができます。
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TOEIC点数レベル別にみる時間配分感
平均1分に2問弱のペースで200問、正確に解き続けることは、容易ではありません。
TOEIC試験は、「集中力勝負の2時間への挑戦」とも言えます。
とはいえ、リスニングの45分は録音音声であり、速度調整はできません。
つまり、リーディング100問の時間配分感が、獲得点数にほぼ直結します。
・600点〜725点:最後まで辿り着かない。シングルパッセージ前後で時間切れ(75問目安)
・730点〜855点:時間を気にしながら全問をギリギリ時間内に解き終えられる
・860点〜:時計を気にせず全問解き終えて5分以上余る。見直す余裕がある
公開テストを受験すると、3週間程度で公式スコアが届きます。スコアには、能力別に受験者の平均とあなたの位置が示されます。平均に対してあなたがどの位優れている、または劣っているかを認識することができます。
(スコアサンプル。source: TOEIC® Listening & Reading Test テスト結果について )
レベル毎に、伸ばすべきポイントは異なります。段階毎の能力指標の傾向と、適切なアプローチにより、確実にスコアを伸ばすことが可能です。
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TOEICレベル毎の効果的対策法
L&Rテストの獲得点数レベル別に、対策すべきフォーカスポイントを紹介します。
TOEICを受けてみた。目指せ平均以上600点
上のTOEIC公式ページのスコアサンプルは、550点、全受験者の平均レベルのものです。この場合、どの能力指標も僅かに平均を下回っている状態を示しています。
この段階で有効な対策は、まず、TOEICの問題形式と答え方を知ることです。精神的に、2時間英語漬けというストレスに耐えることができなければ、この先継続して、テスト対策に向き合うことはできないからです。
TOEICの能力指標は、以下から構成されています。(source: TOEIC® Listening & Reading Test テスト結果について)
<リスニング>
・短い会話やアナウンスの中で明確である情報をもとに、文脈を推測できるか
・長めの会話やアナウンスの中で明確である情報をもとに、文脈を推測できるか
・短い会話やアナウンスにおいて、詳細が理解できるか
・長めの会話やアナウンスにおいて、詳細が理解できるか
・フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できるか
リスニングの能力指標は、シンプルなものから複雑なものに、難易度順の評価構成です。
<リーディング>
・文書の中の情報をもとに推測できるか
・文書の中の具体的な情報を見つけて理解できるか
・ひとの文書で、または複数文書間の情報を関連づけることができるか
・語彙が理解できるか
・文法が理解できるか
これに対し、リーディングは、3つ目までが読解理解の難易度順、そして、語彙と文法という、全体に絡む項目が並びます。
まずは、パート1から7まで全要素を含む問題集などを通して、TOEICとはどういう問題構成で、どのように解くことが答えにつながるのかを理解しましょう。
2時間英語漬けのストレスに向き合い、「わからなくてもできるところまで解き続ける」精神で臨むことが、平均点越えに繋がります。
TOEIC 600点越え、目指せ730点
600点台が目標とすべきは、弱点の克服です。
TOEICのセクションは、7つのパートで構成されます。(source: TOEIC® Listening & Reading Test テストの形式と構成)
<リスニングセクション>
・パート1:写真描写問題。1枚の写真についての短い説明を聞いて選択する
・パート2:応答問題。1つの文章と回答を聞いて選択する
・パート3:会話を聞いて、印字された3つの問いにそれぞれ回答を選択する
・パート4:ミニトークを聞いて、印字された3つの問いにそれぞれ回答を選択する
<リーディングセクション>
・パート5:短文穴埋め問題。不完全な文章を完成させる単語を選択する
・パート6:長文穴埋め問題。不完全な文章を完成させる単語・句・文を選択する
・パート7:パッセージ(文書)問題。複数の設問に対し、適切な回答を選択する
能力やパートとの相性は、個人により異なります。公開されるスコアを見て、能力指標で平均を極端に下回っている箇所、パート単位で苦手意識のある箇所を集中的に学習します。
この段階では、強みを伸ばすよりも、弱点を克服するアプローチが効果的です。弱点ポイントを集中的に強化することで、英語基礎のボトムアップを図ることができます。
TOEIC 700点越え、目指せ860点
700点台になると、スコア分析はあまり意味をなさなくなります。
各パートにおけるあなたの位置は平均前後に落ち着きますが、受験者全体の層により毎回前後するからです。
このレベルでは、語彙力を強化するアプローチが効果的です。
しかし、「語彙力」といっても、単語や文の暗記ではありません。
990点向けの単語を母数に、単語、単語を含む単文、日本語訳、の3種があり、全てを読み上げる音声リスニングも可能な教材を準備しましょう。
<例>
単語:accommodation
意味:宿泊施設
例文:I’ve reserved the flights and accommodations for you.
訳:あなたのフライトと宿泊施設は予約してあります
読み上げられる例文は、ターゲットの単語のみにフォーカスせず、全単語を聞き取るよう意識します。そして、想定される場面をイメージしましょう。つまり、語彙力とリスニング、場面を想定する力を合わせ技で強化します。
上の例文では、「あなた」は、泊まりで遠出を予定している状況であることが想定できます。
このように語彙力を効果的に強化することで、リスニングの文脈推測と詳細理解、リーディングの語彙と文法の双方をスコアアップすることができます。
TOEIC 800点越え、目指せ990点
800点台では、改めて、TOEICの問題形式と答え方のコツを詰めて仕上げます。
TOEICの設問は、基本的に全て上から順に回答できる並びになっています。
しかし、パート7のパッセージ問題は、特に後半、複数文書を対象に、各5問ずつが割り当てられます。読む量が多くなるため、文書全文に対する設問の正解部該当率は低くなります。
とはいえ、パッセージに対する設問は、全てが「ややこしい」わけではありません。前後の文章が多いだけで、パート5や6とほぼ同じ意識で解ける問題が散りばめられています。
量に圧倒されず、落ち着いて、問題と解答の選択肢の構成を読み砕きましょう。文書と設問、正解該当箇所の関連性を把握することで、全ての能力指標を100%に近づけることができるようになります。
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まとめ:TOEICスコアレベル別の効果的な勉強法とは
これまで、TOEIC L&Rテストの獲得点数レベル別に、対策法を解説してきました。
・目指せ600点:わからなくてもできるところまで解き続ける精神を鍛える
・目指せ730点:弱点パートや能力指標の低い部分を集中的に強化する
・目指せ860点:語彙力と文章リスニング力を合わせ技で対策する
・目指せ990点:問題形式と回答を読み砕き、TOEICの設問解答のクセを把握する
TOEICテストは、集中力勝負の2時間への挑戦です。ストーリーが全て異なる、15秒や30秒のCM問題を2時間休まず解き続けるようなイメージです。精神力と技術力の双方が必要です。
しかし、あなたのレベルに適した対策をすることで、効果的にスコアを伸ばすことは可能です。
ぜひ、今日から始めてみてください。
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。