発音記号ってどうみるの!?英単語の読み方と練習のコツ8選

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英語の発音記号ってどう読むの? そう思うこと、ありますよね。

日本語は50音、基本は5つの子音と10個の子音から成り立ちます。

一方、英語には26の文字があり、母音も子音もそれぞれ20以上の発音に分かれます。

私も、初めは辞書を引くと必ず出てくる発音記号の文字列、ほぼ意味のない記号でした。しかし、発音記号の読み方のコツをつかむことで、それらしい英単語の発音を発音記号から読み取ることができるようになりました。

発音記号を読むには、8つのポイントがあります。

この記事では、英単語の発音記号の読み取り方にフォーカスして解説します。

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英語の発音記号はなぜ難しい!?ルールとその活用法

発音記号って何!?そう思ったこと、ありますよね。

発音記号は、それ自体を暗記してもほとんど意味はありません。

なぜなら、発音記号は単独では機能しないからです。発音記号はあくまでパーツであり、組み合わせることで単語としての音が出来上がります。

とはいえ、記号を見て音をイメージできることで、単語の発音への理解度は格段に上達します。

基本的に、日本人にとって、同じ文字を異なる音で発音する概念はありません。「あ」は常に「ア」であり、「は」は「ア」ではないからです。

しかし、日本語でいう漢字の概念に照らし合わせると、発音記号の概念は割とスムーズに納得できます。多くの漢字には、1つの文字に複数の音読み、そして訓読みがあります。日本語でいうフリガナに該当するのが、発音記号のようなイメージです。

そして、発音記号の表記には、アルファベットや口の形から想定できる音も多いです。

以降で、意識するポイント別に発音記号を分類して解説します。

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長音:音を伸ばす記号[ː

まずシンプルに、伸ばす音[ː]を示す記号、小さな三角が上下に向かい合います。

日本語だと「ー」に該当します。必ず他の文字を伴い、以下のように2文字または3文字のカタマリで1つの発音記号を示します。

・[ː]:ɑː、iː、uː、ɔː(2文字)/ɑːr、əːr、iːə、juː、ɔːr(3文字)

単語例:peak[píːk/pi:k]、person[pˈɚːsn/pˈəːsn]

長音は母音(あ、い、う、え、お)ベースになることから、伴う文字はほぼ母音です。

この記号が来たら、音を伸ばす箇所があると読みましょう。

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両唇接近音:口の中は広く唇は窄める[ɔ][u][w]

次に、意識して口の中に空間を作る音です。

両唇は接近しますが閉じません。大きめの丸い飴を口の中に含めるイメージです。

発音記号には、以下のようなものがあります。

[ɔ]:左向きの顔の形をイメージ、音にすると「オ」

[u]:アルファベットの「ユー」、発音は「ウ」

[w]:アルファベットの「ダブリュ」、発音は唸るような「ウ」

単語例:on[ɔːn/ˈɔn]、cook[kˈʊk]、wood[wˈʊd]

口の中は左の図にように口の中に丸く空間を作り、唇の形は右の図のように窄めます。

そして、母音である「オ」と「ウ」は、長音[ː]を伴うと[ɔː][uː]の発音記号になります。

図の口の形をイメージして、唇を窄め、意識して口の中に空間を作りましょう。

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破裂音:母音感を出さず繰り返す発音[p][t][k]

英語には、子音単独の音が存在します。

破裂音とは、一度口の中を通る空気を塞ぎ、封鎖を解きながら発声する音のことです。

日本語は基本的に全ての音が母音に着地するため、少し捉えづらいかもしれません。

しかし、日本語に多くある、音や動きを声で表現する音(擬音語や擬態語)に例えると捉えやすいです。

早速例をあげていきます。まずはアルファベットからわかる無声子音(声帯を振動させない音)です。

<破裂音からなる無声子音の例>

[p]:アルファベットの「ピー」、小刻みに鳴るブザー音「ププププッ」

t]:アルファベットの「ティー」、音楽のリズムや動物を呼びよせる音「トゥトゥトゥトゥッ」

k]:アルファベットの「ケー」、声を殺して笑う「ククククッ」

単語例:pink[píŋk]、tall[tˈɔːl/tɔ:l]、task[tˈæsk/tάːsk

これらの音は、有声子音(声帯を振動させる濁った音)になると次のようになります。

<破裂音からなる有声子音の例>

[b]:アルファベットの「ビー」、[p]の濁った音「ブブブブッ」

[d]:アルファベットの「ディー」、[t]の濁った音「ドゥドゥドゥドゥッ」

[g]:アルファベットの「ジー」、[k]の濁った音「ググググッ」

単語例:bag[bˈæg]、desk[désk/desk]、dog[dˈɔːg/dˈɔg]、

破裂音の発音ポイントは、ほとんど口先だけを使い音は伸ばさないことです。

音を伸ばすと母音が伴い、音が変わってしまうからです。[p](プッ)と[pu](プ)の違いです。

息を吐きながら軽く同じ音を繰り返すことで、発音のイメージを掴むことができます。

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摩擦音:発音記号に舌や歯の位置をあてはめる[θ][f

次に、舌の位置や唇の形を意識する摩擦音です。

摩擦音とは、空気を完全には塞がず、唇、舌、歯などで狭い隙間を作る発音です。

まず、比較的見た目でわかりやすい無声子音[θ]と[f]を挙げます。

敢えてカタカナにすると「ス」と「フ」ですが、英語の音は全く異なります。発音の際には、特別に意識することをおすすめします。

<摩擦音からなる無声子音の例>

[θ]:綴りでは「th」を示す清音、「イ」の口で上下の歯の間に舌を軽く挟む「ス」

[f]:アルファベットの「エフ」、吹奏楽器を演奏するイメージで下唇を軽く噛む「フ」

単語例:month[mˈʌnθ]、fun[fˈʌn]

どちらも、記号の中心の「−」は空気を摩擦させる位置と捉えると良いでしょう。

これらの音の、有声子音(声帯を振動させる濁った音)は以下となります。蚊や虫の羽が擦れる音を声にするイメージです。

<摩擦音からなる有声子音の例>

[ð]:綴りでは「th」を示す濁音、[θ]の濁った音「ズ」

[v]:アルファベットの「ヴィ」、顎を尖らせるイメージで下唇を軽くかみ振動を溜める「ヴ」

単語例:other[ʌðɚ/ˈʌðə]、visit[vízɪt]

唇や歯の隙間の空気の振動を特に意識することにより、摩擦音の伝わり方を格段に上達させることができます。

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舌の位置を意識する[l]と[r]

そして、日本人にとって難しい発音の代表「L(エル)」と「R(アール)」。

日本語表記のローマ字は「R」を使います。しかし、日本語の「ラ」はLとRの中間、どちらかというとL寄りに発音します。

「l」と「r」を意識的に発音するコツを意識することで、苦手意識は格段に改善できます。

早速具体例で見ていきましょう。発音記号は、アルファベットそのままです。

[l]:舌を上の歯の裏にあて、口を開きメロディを軽快に「ララララ」で歌う

[r]:動物の唸り声を真似る「がるるるるっ」、下を奥にしまい込んで丸め込む

単語例:leave[líːv/liːv]、rock[rάk/rˈɔk]

この発音の違いを効果的に活用するには、ニックネームを工夫することをおすすめします。

例えば、「ノリコ」さんは「Noriko」とRで記載します。しかし、ニックネームには「Nolly」(ノリィ)など「L」を使うと、耳馴染みの良い音になります。

「L」と「R」の違いを理解することで、より日本人のイメージに近い発音で名前を呼び合うことができるようになります。

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中間音:アとエの[æ]、アとウの[ə]

そして、難易度が高いのが、母音の中間に位置する音です。

どちらも「ア」で、個人差によりどちらの音にも聞こえる発音です。

ここでは、長音を伴う[əː]と合わせて紹介します。[ə]の音はほとんど聞こえないことが多いです。

[æ]:アとエの中間、口を潰して下アゴに音を乗せるようなイメージ

[ə]:アとウの中間、息を抜くように軽く発音、音はほとんど聞こえない

[əː]:同じくアとウの中間ですが、閉じ気味の口の中で空気を転がすイメージ

単語例:apple[ˈæpl]、cat[æt]、support[səpˈɔɚt/səpˈɔːt]、firm[fˈɚːm/fˈəːm]、early[ˈɚːliəːli]

このように、「ア」の発音には複数のパターンがあります。発音記号を参考にすることで、発声の違いを意識することができるようになります。

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その他:アルファベットとほぼ同等の発音記号

発音記号「わかんないけどわかりそうな。。」という文字並びに見えてきたでしょうか。

厳密にいうとそれぞれ異なる箇所はあります。しかし、アルファベットや口の形から推測できる発音記号は多いです。

早速具体例をあげていきます。まず、ほぼアルファベットそのままの発音記号です。

<ほぼアルファベット同等の発音記号の例>

・1文字:[h](ハ)、[s](ス)、[z](ズ)

・2文字:[ai](アイ)、[ou](オウ)、[ei](エイ)、[au](アウ)

・3文字:[iər](イーア)、[uər](ウーア)、[eər](エーア)

単語例:hat[hˈæt/hat]、right[rάɪt/ɹt]、carefully[kéɚfəli/kéəfəli]

それから、形は異なりますが、アルファベットを組み合わせて推測できる発音記号です。

<なんとなく読めそうな発音記号の例>

[ʌ]:アルファベット大文字のAに近く、音は直線的で尖った「ア」

[ʃ]:アルファベットの「s」が「h」に背伸びする、音は「シュ」

[tʃ]:アルファベット3文字表現「chi」「 tsu」に近い[t+ʃ]、音は「チ」

[ʒ]:アルファベット「z」の筆記体とほぼ同等、音は「ズ」

[ŋ]:アルファベットの「n」と「g」の人魚的合体、音は「ング」

単語例:country[kˈʌntri/ˈkʌntri:]、shower[ʃάʊɚ/ʃάʊə]、chair[éɚ/éə]、usually[júːʒuəli/ˈju:ʒʌwʌli]、long[lˈɔːŋ/lˈɔŋ

このように、アルファベットの音を意識することにより、発音記号の理解度は格段に上達します。

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アクセント記号:第1アクセント「/」第2アクセント「\」

そして、締めはアクセント記号です。

単語にはアクセントがあります。長い単語では、アクセントが2箇所になるものも多いです。

発音記号では、基本的に右向きと左向きで区別します。そして、右から振り下ろすスラッシュ「/」は1番強調、左から払う逆スラッシュ「\」は2番目に強調します。

具体例は以下のようになります。

赤字は第1アクセント、青字は第2アクセントです。

<アクセント記号の表記例>

・congratulation[kəngr`ætʃʊléɪʃən]:コングラチュレイション(おめでとう!)

・graduate[grˈædʒuèɪt/ˈɡrædjuət]:グラジュエイト(卒業)

・international [ìnṭɚnˈæʃ(ə)nəl/ˌɪntɜ:ˈnæʃʌnɑ:l]:インターナショナル(国際的な)

このように、アクセント記号は、発音記号の上につく場合、単独で表記される場合の双方があります。

単語の発音記号は、辞書で確認できます。スピーカー機能がついているオンライン辞書では、単語の読み上げもその場で確認できますので、ぜひ試してみてください。

・オンライン辞書の参考(※): weblio 英和辞典・和英辞典

(※)発音記号の表記は、辞書により異なる場合があります。

アクセントを意識することで、イントネーション(音の高低)や英語のリズム感を表現することができます。

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まとめ:発音記号の読み方と発音練習のコツとは

これまで、発音記号の読み方とその特徴について解説してきました。

[ː]は音を伸ばす記号と捉えよう(長音)

[ɔ][u][w]は、口の中は広く、唇は窄めて発音しよう(両唇接近音)

[p][t][k]母音感を出さず繰り返して発音してみよう(破裂音)

θ][f舌や歯の形、「-」は狭い隙間を作る位置と捉えよう(摩擦音)

[l]と[r]は舌の位置を意識し、ニックネームで使い分けよう

[æ][ə]中間音、数をこなして慣れていこう

・発音記号は、アルファベットの音との関連で推測できる!

・アクセント記号から発音のイントネーションやリズムを捉えよう

英語の発音にはコツがあります。とはいえ、全てをに覚える必要はありません。

発音記号は、単独では成立しません。それは、単語の一部の音を示す記号なのです。

単語を調べ、発音記号を見て、どう発音するかを目と耳で確認することで、語の発音に慣れ親しむことができます。

ぜひ今日から試してみてください。

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最後までお読みくださりありがとうございました。

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