話せるってどういうこと!?英語ビジネスレベルの10箇条

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英語を話せるようになりたい。そう思う人は多いです。

とはいえ、「ビジネスで英語が話せるレベル」ってなんでしょう??

ビジネスにおける英語コミュニケーションは、英語資格や試験点数などではシンプルに判断できません。

コミュニケーションスキルやビジネススキルといった他の能力との総合人間力で「できる」が左右するからです。

英語を話せるようになるためには、語学以外にもフォーカスすべき人間力としてのポイントがあります。

この記事では、英語におけるビジネススキルの印象としてフォーカスすべきポイント10選を解説します。

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英語力:語彙・発音・イントネーションと表現のこなれた感

英語で話すとき、あなたは「英語」に集中してませんか?

英語は言語です。あくまで伝達の手段です。話のフォーカスは、英語ではなく「話す内容」であることが重要です。

英単語や文法に気を取られている間は、話す内容に集中が行かず、話すことに一生懸命感が出てしまいます。

英語を自分のものとして話せるようになるには、3つのポイントがあります。

セリフは、感情が入って初めて魅力あるストーリーになります。

これは、ドラマやスピーチでいう「棒読み」をイメージすると捉えやすいです。

以降でそれぞれのポイントについて噛み砕いて説明していきます。

「話す」の基本:発音・アクセント・イントネーション

あなたは話の抑揚、どれくらい意識していますか?

感情は抑揚であり、それは話し言葉では声のトーンの高さにほぼイコールです。

英語には英語の発音やアクセント(強く発音する箇所)があり、イントネーションが文の強調部を明確にします。

例)You’ve got mail!:「手紙きたよ!」もしくは「メールきたよ!」

これをどう話すか、想像してみましょう。赤字はアクセントの箇所、下線は一番高く発音する箇所です。

・軽快に話す:ユーヴ ゴットゥ !(高いトーンで)

・暗く話す:ユーヴ ゴットゥ メイ!(低いトーンで)

・平坦に伝える:ユーヴ ゴットゥ メイゥ。

・カタカナ読みする:ユーブ ゴット メイル。

英語のイントネーションは、次のアクションを刺激するインプットです。

早く開けて欲しいのか、開けるとマズイよと警告するのか、次に期待するアクションで話し方は異なります。

平坦に伝えるとロボット感が強くなり、カタカナ読みではネイティブには通じません。

例えば、平坦に発音することは、全ての単語を聞き取って聞き手がポイントを精査するというフィルタを要求します。

さらに、カタカナ読みは、日本人の発音を理解した上で単語を読み替えるという更なる解釈ステップを要求します。

この場合、軽快に話すか暗く話すか、アクションへの想いをどれだけ込められるかが聞き手の理解度を左右します。

つまり、英語の発音やイントネーションを意識することで、英語の伝達ステップを格段に効率化することができます。

アクセントやイントネーションへの「こなれた感」は、話の内容にフォーカスしたスムーズな意思疎通に効果的です。

「話す」の知識:語彙力の引き出しと言い換え

例えば「こんにちは」と「ありがとう」、何種類の表現をイメージできますか?

英語は、同じ言葉のリピートを避ける言語です。

英語の語彙力には、似た表現をさりげなく違う言葉に置き換えて会話をリズミカルにすることも含みます。

単語自体に意味を持つ動詞や名詞は、日本語にすると同じ表現でも違う表現がいくつもあります。

同じ意味で表現が異なる言い回しの例:

・またね!:see you!, thank you, see you next time!, look forward to next time, have a nice day!, happy to see you today.

・よろしく:best, best regards, thanks a lot, appreciate your help as always, with love, your best friend,

単語自体にほとんど意味を持たない「it」「is」「a」「the」 は頻繁に繰り返しますが、単語自体に意味を持つ表現は、極力繰り返さず、異なる表現を言い合います。

日本語では「今後ともよろしくお願いします」と言われると「こちらこそよろしくお願いいたします」とむしろ同じ言葉を繰り返します。

一方、英語では、例えば「thanks a lot(ありがとう)」に対して「thanks a lot, too(こちらこそありがとう)」とはまず言いません。例えば「no worries, glad to hear that(いやいや、喜んでもらえて嬉しいよ)」と、違う表現で「ありがとう」への喜びを伝えます。

加えて、ビジネス英語では「硬めの表現」としての言い回しがあります。日本語でいう熟語表現のイメージです。

日常とビジネス(カジュアルとフォーマル)の表現の例:

・日常における「言う(say, talk)」:ビジネス的には「記述する/言述する(describe, discuss)」などを活用

・日常における「思う(think)」:ビジネス的には「提案する/仮定する/期待する(suggest, suppose, expect)」などを活用

このように、英語の語彙力とは、言い回しの表現のバリエーションに依存します。

表現のバリエーションを持つことで、よりリズミカルな会話が可能となります。

「話す」への意識:アウトプットとしての表現への閃きと応用

何かを考えるとき、どのくらいとっさに英語、思い浮かびますか??

ビジネス英語を考えるとき、は、日本企業が重視するTOEICや外務省後援の国連英検基準を参考にするとわかりやすいです。

「話す」とは、与えられた文字を理解することではなく発信することです。

知識と話す意思を直線的に繋げることで、話し言葉の流暢さは格段に改善します。

TOEICが定義するコミュニケーション能力レベル:(※)

・470点:日常会話レベル。自己の意思を伝える語彙を備える

・730点:適切なコミュニケーションができる素地を備えている。正確さと流暢さには個人差がある

・860点:Non-Nativeとして充分なコミュニケーションができる。流暢に駆使する力を持つ

(※)source: IIBC > TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルの相関表

国連英検が定義するグローバルコミュニケーション能力レベル:(※)

・C級:旅先やフランクな食事の場で会話を楽しんだり、簡単な電話の取り次ぎの出来るコミュニケーションレベル

・B級:日常生活で自由に意志を伝えられるコミュニケーションレベル。インターネットや雑誌の情報を活用できる

・A級:外国人と日常の身近な出来事、時事問題などに関して討論できる能力。英字新聞や記事を理解できる

・特A級:国際的に通用する知識・情報として、文化、経済等、多くの分野の問題を自由に討論できる能力

(※)source: 国連英検 > 受験級レベル

上に見るように、資格試験のレベルと「話す」レベルはイコールではありません。TOEICのL&Rテストは全てインプットの確認にとどまっており、国連英検でも作文がB級以上、面接がA級以上で取り込まれます。

つまり、話すことへの意識を学習者がいかに持つことができるかにより、表現柔軟度は格段に差がつくことになります。

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意思疎通:異文化コミュニケーションをとる英語と表現

英語で話すとき、興味と不安、強く意識するのはどちらですか?

コミュニケーションには、興味や関心、ジェスチャーや表情など、全身での表現が全て影響します。

話す内容や人への「興味関心」を意識することにより、コミュニケーションレベルを大きく改善することができます。

英語ができなくても海外を悠々と旅行できる人は、格段にこの異文化コミュニケーション能力が優れていることが多いです。

英語は言葉であり文化です。「英語を話したい」ことそのものは目的にはならないことに注意しましょう。

以降で話す内容や人に対する4つのフォーカスポイントを紹介します。

共感:トーン・波長・テンションと会話の「間」

会話の雰囲気、気になりますよね。

日本人は行間を読む民族と言われています。雰囲気を読み取り、空気を感じとる能力に秀でています。

とはいえ、コミュニケーションをもっとシンプルに捉えてみましょう。

英語を話すとき、まずは単純に意識的にトーンを合わせるようにすることで、コミュニケーションへの共感を強めることができます。

これは、言葉の通じない乳児や幼児と接するときをイメージするとわかりやすいです。

子供をあやす時、声のトーン、上がりますよね。子供を見るとき、意識的に表情を大きく表現しますよね。

満遍の笑みを作り「いないいないバァ」と子供の表情の変化をみて、子供が何に興味を持ち笑顔になるのかを模索します。

英語のコミュニケーションも同じです。

英語と日本語のトーンは大きく異なります。日本語は低い波長(125〜1500Hz)で生活しており、英語の波長は2000〜12000Hz、重なりはありません。

つまり、英語を話すときに意識的にトーンを高くしてテンションを上げることにより、話しやすさを改善することができます。

共有:ジェスチャー・目線と意思疎通への「意志」

人と話をするとき、言葉以外の伝達情報、意識していますか?

目線や表情、ジェスチャーを効果的に活用することで、言葉を超えたコミュニケーションが可能です

なぜなら人は、言語の他にも視覚や聴覚をフル稼働し表現を読み取っているからです。

言語力そのものの効果は、コミュニケーションにおいてたった7%です。(メラビアンの法則:Albert Mehrabian

これは、スポーツ観戦をイメージするとわかりやすいです。

スポーツ観戦の応援席、同じチームを応援していると、嬉しくなる箇所は同じですよね。

そして「よしっ!!」「ガンバレ!」「ナイス!!」気分が高揚しているときに目が合うと、話したことがない人と自然に笑みを交わしたりします。これは、視覚から「あなたも好きなんだ、私もこのチーム大好きなの!!」と共有できたことを意味します。

目的を同じくする会話においては、言語がなくても意思疎通が可能になる場合があります。

目線や態度で敵意がないことを示す、首を傾げて考える、ちょっと待って!など、数限り無いジェスチャーがあります。

英語かどうかを問わず、何か共通する興味関心があるとき、コミュニケーションハードルは格段に下がります。

「共有」を意識することで、英語コミュニケーションを格段に楽しむことができるようになります。

尊重:異文化理解と交流適応への「レスペクト」

あなたはカルチャーショック、受けたことありますか?

異文化の刺激、初めは「ショック(衝撃)」と感じることも多いです。

しかし、文化の違いを「個性」と捉えて身近なことから興味を持つことで、格段に異文化交流レベルは上がります。

文化性はその国の個性です。

それぞれの国に国旗があり、その色やデザインに込められた想いが異なるように、英語を話す人や国の文化性は異なります。

海外の日常を垣間見るには、スーパーマーケットに並ぶ食材の違いがわかりやすいです。多くの国でトマトピューレやパスタ、オリーブオイルが棚ぎっしりと積まれていることが多いです。逆に、日本特有の食材である醤油や味噌、海藻や米は非常に狭いコーナーにあるまたはないがほとんどです。

そして、日本文化に関心を寄せる人々をイメージしてみましょう。

歌舞伎や着物などに関心を持つ外国人に対し、私たち日本人は微笑まし異印象を持ちます。彼らは、日本特有の文化性に関心を持ち、交流や適応を楽しんでいます。

異文化の違いは、驚きよりも、興味や交流への関心を寄せる強いきっかけになります。英語で話したい内容を発見するきっかけにもなります。異文化交流をプラスに捉えることで興味へのモチベーションを格段に高めることができます。

表現:ヒラメキとポイントを掴む「要領」

英語の意思疎通「伝わらない、理解できない」と悩んだこと、ありますよね?

言葉の拙さを補うために、地図や写真を活用しますよね。

英語のコミュニケーションも同じです。要点を掴むことで、綺麗な文法や正しい発音がなくても意思疎通はできます。

英語技能検定試験の能力レベル基準同様「意思を伝える」は「コミュニケーション」より先に達成できます。

とはいえ、この「要点を掴む」言葉、流暢な英語で言うとアクセントが置かれる単語にほぼイコールです。

例)You’ve got mail!:「手紙きたよ!」もしくは「メールきたよ!」

冒頭で紹介した「You’ve got mail!」、アクセントのある「you(あなた)」と「mail(メール)」で通じます。さらに会話あれば「mail」のみで通じます。「あなた」に話しかけていることは明白だからです。

文法的には、現在完了形「’ve got(have+過去分詞)」が正しいですが、日常会話においては「got(過去形)」でも「get(現在形)」でもコミュニケーションに全く支障はありません。

しかし「you」では「で?」となってしまいます。キーになる単語をの選択が、コミュニケーションのポイントです。

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ビジネススキル:語彙や言い回し・マナーとプレゼン交渉力

ビジネス英語ができるようになりたい、そう思いますよね。

とはいえ、ビジネス英語って、何から始めたら良いの!?と悩む人はとても多いです。

ビジネスには業界があるように、人には個性があります。

個性や優位性にフォーカスし、あなたが目指す魅力的なビジネスパーソンを志すことがビジネスにおける強みになります

英語に限ったことではなく、ビジネススキルは総合人間力としての魅力が問われる非常にハードルが高いスキルです。

マナーやフレーズ、スマートさ、交渉技術、ビジネス経営力、センス、その範囲は留まりなく幅広く感じられます。

ここでは、ビジネススキルとしての3つのフォーカスポイントを紹介します。

専門知識:特殊表現やカタカナにもなる業界用語を抑えよう

あなたは業界知識や技術と英語、どちらが得意ですか?

ビジネスにおいては、英語力ではカバーできない「業界知識や経験」があります。

外資などの英語必須のビジネスでは、業界知識と英語力、どちらを優先させるか難しい判断です。

特定のビジネスで英語を使いこなすには、業界専門用語を抑えるアプローチが効果的す。

業界や役職による専門用語の例:

・建築(construction):design(設計), utility cost(光熱費), resident tax(住民税), energy conservation(省エネ), condensation(結露), cross section(断面図), fuel economy(燃費)

・営業(sales):outsource(外注), resource, investment(投資), net assets(純利益), profit and loss(営業利益/損失), appointment(約束), competitor(競合), 交渉(negotiation), timeline(概算スケジュール), requirement(要求事項), estimation(見積もり)

・経理(accounting):balance sheet(貸借対照表), depreciation(減価償却), asset(資産), expense(費用), commission(手数料), interest(利息), headcount(頭数)

ビジネスには様々な業界や職種がありますが、専門用語の場合、言葉を変えてしまうと意味が通じない場合があります。

キーになる業種の用語を抑えて発音できるように意識することで、交渉における伝達度を顕著に向上させることができます。

交渉技術:ビジネスポリシー・プレゼンスキル・聴く姿勢

あなたは、交渉やプレゼンへの自信、ありますか?

プレゼンは、ビジネススキルの1つです。要点にフォーカスして端的にに伝え、興味や記憶に残すことがビジネス決断に繋がります。

同じことを伝えるにも、プレゼンのアプローチで印象は変わります。視線や声のトーンも影響します。

そして、質疑へのシミュレーション準備は、ビジネス姿勢やコミュニケーション意向が顕著に試される場でもあります。

ビジネススキルにも、ヒラメキや遊び心といった魅力や新規性、独自性や優位など、魅力の伝え方は様々です。

魅力あるプレゼンやビジネス姿勢を意識することで、ビジネス提案を生産的なものに改善できる可能性が広がります。

「始まり/本題/終わり(SDS:Summary – Description – Summary)」の起承転結を戦略的に構成立てについては、「英語プレゼン!始め方・終わり方4種の構成とフレーズ20集」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

マナー:挨拶や尊重姿勢で対等に向き合う「レスペクト」意識

ビジネスパーソンとしての緊張感、ありますよね。

日本人から見て、海外ビジネスでは服装や挨拶などカジュアルに感じることは多いです。

「Hi, how are you?」とともに握手やハグ、ファーストネームで呼び合うことも多々あります。

とはいえ、どんなにカジュアルに見えてもビジネスとしての「レスペクト」意識やスコープとしてのビジネス戦略があります。

ビジネスパーソンとして魅力ある言動や行動を意識することは、コミュニケーションにおける基本マナーです。

挨拶、アイスブレイク、相手の立ち位置を尊重する姿勢は、依頼、交渉、催促、どの場面でもキーになります。

国連英検でスペシャリストに値する特A級になって初めて試される「国際的に通用する知識・情報としての文化や経済」への理解ですが、ビジネスにおいてはごく初期の段階から意識することが効果的です。

日本の固定概念を取り除き、相手の「普通」を理解することで、コミュニケーションのスムーズさは格段に改善します。

日本と英語圏の国との文化性による姿勢の違いについては「使える英語力とは?カルチャーショックとカルチャーマップ」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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まとめ:ビジネスにおいて英語を話せるようになるとは

これまで「ビジネスで英語が話せるレベル」の10箇条を3つの観点から解説してきました。

1)英語力

・話の内容に安心してフォーカスできる英語への「こなれた感」は、発音やイントネーションに現れる!

・反射的に似た表現をさりげなく違う言葉に置き換えられる表現力はリズミカルな会話を生み出せる!

・英語資格で英語は話せない!話すには言葉へのヒラメキと、知識と話す意思を直接繋げる流暢さがさ左右する

2)コミュニケーション力

・雰囲気を捉えて波長を合わせる意識を!幼児や乳児をあやす表情や声のトーンを応用しよう

・言葉以外の意思伝達情報への意識を!目線や表情、ジェスチャーを効果的に活用しよう

・文化の違いを楽しむ意識を!文化の違いを「個性」と捉え、異文化を楽しもう

・要点を端的に伝える意識を!コミュニケーション上手はキーワード選定のセンスが抜群

3)ビジネススキル

・専門用語は外せない!英語力そのものとは別軸で業界用語を抑えよう

・プレゼンが決断を左右する!要点にフォーカスして端的に伝える力は関心や記憶へのアプローチ

・尊重意識は根本のマナー!文化や経済、国の特性への理解はビジネス交渉を成立させる根本概念

ビジネスでは、英語にフォーカスして知識的にフレーズ暗記しても、話せるようにはなりません。

そして、話せるレベルは「コミュニケーション能力」や「ビジネススキル」などの総合人間力により大きく左右します。

さらに、ビジネス交渉の成立には、印象やプレゼンに「この人(会社)とビジネスしたい」という魅力が決め手になります。

「話す」スキルを総合的に育てることで、健全で良好なビジネスの関係性を格段に向上させることができます。

ぜひ今日から意識してできるところから始めてみて下さい。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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