英語のリスニング、早くてわからない!!そう感じる人は多いです。
しかし、英語は言語です。初めから大人向けの英語を通常の速さで耳にしても聞き取れないのは当然です。
そして、「これだけやれば充分」と決められる勉強範囲もありません。日常でもビジネスでも、場面や環境で頻出単語群が異なるからです。さらに、ビジネスでは専門用語群が加わります。
つまり、闇雲に勉強本を揃えても消化できずにあなた自身が混乱するだけです。
リスニングの上達に必要な本は、たった2冊です。単語用と文読解用、仕組みは至ってシンプルです。
そして、英語リスニングの上達には、8つのステップがあります。このステップを順に踏むことで、必ず効果を実感できます。
この記事では、教材の選び方とリスニング上達のコツをステップ順に解説します。
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もくじ / Table Of Contents
【前準備】リスニングの耳慣らしと英語学習教材の調達
英語の学習、何から始めたら良いかわからない。。。そう思う人が多いです。
言語の習得には、基本的に目と耳からのインプットが必須です。
つまり、耳からのインプットである聞き流しの環境構築、目からのインプットになる教材の2つを準備します。順番はどちらでも構いません。
まずは英語学習の環境を整えることで、習得のスタートラインに立つことができます。
聞き流し:英語の音やイントネーションに慣れるための環境構築
英語のリスニングは疲れる。。。そう思人は多いです。
ですが、日本語に疲れるって思ったこと、ありますか??
英語に疲れるのは、英語に慣れていないからです。
つまり、英語の音やリズムに「耳を慣らす」という意味で、聞き流しはリスニングの入り口になります。
英語聞き流しのアプローチには、以下のようなものがあります。
・インターネットラジオ(BBC > Stations、CBC > radio、ABC Radio stations)
・AMラジオ810(在日米軍ラジオ放送)
・音楽(洋楽)
・既に手元にある教材教材のC Dや音源
そして、ここで大切なことは「あなたにとって耳心地の良い英語の音」を見つけることです。
そして、時間に限定せずひたすらかけ続けます。テレビをかけっぱなしにするように、英語の音が常に耳に入ってくる環境に身を置きます。この段階では、内容を聞き取ろうとしなくて問題ありません。
まずは、長時間耳にしていても苦にならないよう英語を受け入れる耐性を作りましょう。
学習教材:ジャンルにフォーカスした本2冊、単語用と長文用
英語の勉強、どの本選んだらいいの!?悩みますよね。
とはいえ、人にはそれぞれ好みがあります。まずは本屋さんに行き手にとって中を覗いてみましょう。
英語教材の本を選ぶ際には、以下の点を意識します。
・見やすく目疲れしないもの
・単語:単語、意味、例文、例文訳、全てのリスニング音源を伴うもの
・文章:長文用の試験対策本。本文(英語と日本語訳)、本文のリスニング音源を伴うもの
・持ち運びしやすいもの
・あなたの用途にあうターゲットもの(日常英単語2000、ビジネス英単語2000など)
行間、紙質、色使い、重さなど、あなたにとって心地よいものを選択しましょう。
これから購入した対策本を使い倒します。まずは、あなたがいつでも開く気になれそうな教材を選択(※)しましょう。
常に手を伸ばす気になれる本を手元に置くことで、学習へのモチベーションにつなげることができます。
(※)初期段階での英語学習の場合、まずは単語本のみで構いません。長文編は、単語本の学習を進めるなかで「あなたにとってわかりやすいテキスト」が見えてきた段階で再検討しましょう。
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【文字と単語】英語リスニングにおけるフォニックスの活用
日本語の文字は50音、英語の文字はアルファベットです。
まずは、何はともあれ、文字と音を覚えましょう。
日本語と違い、アルファベットは、文字の名前と音が常に同じではありません。
これは「フォニックス」という概念であり、日本語でいう漢字の捉え方に似ています。
フォニックスを活用してアルファベットを覚えることで、初めてみる単語を読むことができるようになります。
フォニックスは「アルファベット>音>基本単語」の3つで構成されます。(※)
アルファベットとフォニックス単語の例:
・A / a(エイ):[ア]apple(アップル:りんご)、art(アート:芸術)
・B / b(ビー):[ブ]book(ブック:本)、ball(ボール)
・C / c(シー):[ク]cat(キャット:猫)、cup(カップ)
・D / d(ディー):[ドゥ]desk(デスク:机)、dog(ドッグ:犬)
・E / e(イー):[エ]egg(エッグ:卵)、eight(エイト:8)
このアプローチには、動画を使うと効果的です。Youtubeで「alphabet songs」「abc 歌」など検索すると、フォニックスソングを探すことができます。子供向け教材が多いですが、大人も入り口は同じです。
フォニックスソング(動画)の例:
・Education ABC Nursery Rhymes:Learn ABC Alphabet for Children (ABC Song)
・アルファベットソング > 子供向け:フォニックス(ABCのうた)
・ChuChu TV Nursery Rhymes & Kids Songs:Phonics Song with TWO Words – A For Apple
このように、アルファベットの文字と音をセットで覚えるアプローチが効果的です。
(※)フォニックスにおける全てのアルファベット文字と音と単語の例は「英語の発音を確認したい!トレーニング自由自在の5ステップ」で解説しています。ぜひ見てみてください。
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【単語と文】シャドーイングとライティング
「単語って、どうしたら覚えられるの!?」そう思いますよね。
英語の文字と音が概念として理解できたら、あなた自身の発信を伴いながら学習を進めることが効果的です。
つまり、目で見て、耳で聞き、リピート発音(シャドーイング)し、音を文字で書いて(ライティング)確認します。(※)
(※)ライティングは、ブラインドタッチができる方であればタイピングでも構いません。
早速、具体的な学習法を5つのステップで解説します。
単語の読み方:文字と音の関係を理解する
「この単語、どう読むの?」と思うこと、ありますよね。
アルファベットの音は、単語の位置や前後の文字との関係により変化します。
そこで早速、準備した単語用本と音源を活用します(※)。そして、以下の手順で1単語ずつ確認します。
単語学習の6ステップ:
・ステップ1:単語を見て読んでみる(現状理解の認識)
・ステップ2:単語を聞いてみる、意味を確認する(インプット)
・ステップ3:あなたが読んだ音と同じか、アクセントの位置は正しいか確認する(答え合わせ)
・ステップ4:聞いた音を発生してみる:あなたなりに同じになるまで繰り返す(答えの解釈)
・ステップ5:読みながら単語を書く(文字と音の確認)
・ステップ6:再度聞いて発音し、意味を含めて再確認する(繰り返す)
例えば「international(国際的な)」とい単語で見てみましょう。赤字はアクセントの箇所です。
・ステップ1:インターナショナル
・ステップ2:インターナショナル、意味は「国際的な、国際間の」
・ステップ3:ステップ1とステップ2を比較して理解度を確認する
・ステップ4:ステップ1をステップ2に近づける
・ステップ5:in (イン)+ter(ター)+na(ナ)+tio(ショ)+nal(ナル)と、発音と同じ速度で単語を書く
これが1セットです。
(※)特定単独の確認の場合はオンライン辞書でも構いません。
・オンライン辞書の参考: weblio 英和辞典・和英辞典
ここでの学びは、最後の「nal」は、日本語の「ナル(na-ru)」と異なり「ナゥ」のように聞こえることです。単語末尾の「l」の発音としての実感です。単語が変わっても同じです。他の単語(occasional, wonderful, successful)でも全て「l」は「ゥ」のように聞こえます。
このように、単語を分割してアルファベットの音に連動させることで、単語の中での音の変化を学習することができます。
単語の聞き流し:単語と意味のリピート再生を反復(単語編)
机に向かっていると、疲れますよね。
気分転換も必要です。章単位程度で単語を理解できたら、机から離れましょう。
そして、単語の読み(英語)と意味(日本語)の音源を章まるごとリピートで流し続けます。全てでなくて構いませんが、ところどころ集中し、単語をシャドーイングでリピートする(繰り返して発音する)ことをおすすめします。
リピート再生の音声、以下のようなイメージです。
単語1:international(インターナショナル:国際的な)
単語2:global(グローバル:世界的な)
単語3:indifferent(インディファレント :無関心な)
→聞き流しの音声リピート再生:international、国際的な、global、世界的な、indifferent、無関心な、、、、
単語の聞き流しは、移動時間や食事時間など別のことをしながらで構いません。
初めは章ごと、単語をさらった章が増えてきたら、初めから終えた章までを通しで流します。繰り返す中で、本を見ながら聴くとき、本を見ずに音だけで聴く時を適当に切り替えます。
繰り返し耳にすることで、単語のリズムやアクセントと、日本語の意味を紐付けながら覚えることができます。
文章の中の単語:単語の音の変化に対するリスニング方法
「文になると早くて聞き取れない」そう悩む人は多いです。
単語の発音は、文章としての強弱やイントネーション、前後の単語に連動して変わります。
つまり、聞き取れないのは音の変化を理解できていないからです。
これには、前後の単語と発音の関係を納得するために、パーツを切り取り、発音しながら書き出すアプローチが効果的です。
具体的には、単語の例文で練習します。初めの頃は、例文の中に知らない単語もあると思いますが問題ありません。
まず1文ずつ読み方と意味を確認します。そして、ターゲットの単語にフォーカスします。
・単語の発音、意味をおさらいする(インプットとアウトプットの復習)
・英文と対訳を確認し、どのような表現で使われるのかを確認する(インプット:目で観る)
・例文を目で追いながら英文の読み上げを聞き、単語の位置を確認する(インプット:耳で聴く)
・例文を見ずに英文の読み上げを聞き、対象の単語を聞き取る(ターゲットの単語にフォーカス)
・単語(英語)、意味(日本語)、例文(英語)を通しで聞く(繰り返す)
ここで大切なことは、「文の中で対象の単語を聞き取る」ことです。他は全てを聞き取れなくても問題ありません。
単語は、品詞や文中の位置により、聞き取り易さが異なります。まずはターゲットとする単語にフォーカスし、音が変わって聞こえる場合は、前後の単語を含めて例文を自分で発音してみます。そして、どう音が変わったのかを解釈します。
例えば、「enthusiastic(熱狂的な)」とい単語で見てみましょう。赤字はアクセント、青字は音が変わる箇所です。
・単語:enthusiastic(エンスーシアスティック:熱狂的な)
・例文:I’m enthusiastic about being a member of the team.
(アイマンスーシアスティックアバウトビーイングアメンバーオブザティーム)
・書き出し:I’(アイ)+m&en(ムエン)+thu(スー)+si(シ)+as(アス)+tic (ティック)。。。
ここでの学びは、「アイム」+「エンスーシアスティック」の音がつながって「アイマンス」と聞こえることです。
前後の単語と発音の関係を納得するために、パーツを切り取り、発音しながら書き出してみましょう。
文の中で単語の発音が異なって聞こえることを理解しながら学習を進めることで、音の変化とスペルをリンクさせることができるようになります。
文章の聞き流し:単語と例文のリピート再生を反復(単文編)
ここまできたら、あとはほぼ仕上げです。
単語のときと同様、今度は、単語の読み(英語)、意味(日本語)、例文(英文)の音源を繰り返し流し続けます。そして、文章の意味を思い浮かべなから、文中にあるターゲットの単語を聞き取ることに意識します。
リピート再生の音声、以下のようなイメージです。
単語1:international(インターナショナル:国際的な)、
例文1:An international conference will be held on next Friday. (次週金曜日に国際会議を開催予定です。)
単語2:global(グローバル:世界的な)
例文2:Global warming is progressing.(世界的温暖化が進んでいる)
単語3:indifferent(インディファレント :無関心な)
例文3:Were our services good, bad, or indifferent?(私たちのサービス、良い、悪い、どちらでもない?)
→聞き流しの音声リピート再生:international、国際的な、An international conference will be held on next Friday 、global、世界的な、Global warming is progressing.、indifferent、無関心な、Were our services good, bad, or indifferent?、、、、、
文章の聞き流しも、移動時間や食事時間など別のことをしながらで構いません。
始めは章ごと、単語をさらった章が増えてきたら、初めから終えた章までを通しで流します。
繰り返し耳にすることで、英単語の音の変形や強弱に慣れることができます。
単語と文まとめ:文字と音から文中の単語のリスニングへ
これまで、単語に関する4段階を順に解説してきました。ここまできたら、ひとまず単語用本は一段落です。
・段階1:単語の読み方
・段階2:単語の聞き流し
・段階3:文章の中の単語の聞き取り
・段階4:文章の聞き流し
上達ポイントは以下の3点、この時点ですでに「リスニングができてきた」という実感は伴うはずです。
・語彙力
・文になることにより変化する単語の発声の理解
・英語のリズムへの慣れ
リスニング力の更なる向上には、英語文化として話題になるコンセプトや想定シーンを捉える力の上達がキーになります。
つまり、以降は長文対策のテキストを活用します。
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【文と段落】長文読解におけるリスニング練習のステップ
「長文になると情報が多くてリスニングの理解が追いつかない。。。」そう思う人は多いです。
これまでの単語用のテキストでは、単語の発音、そして文章のなかで単語を聞き取る力を養ってきました。
長文の聞き取りには、キーワードの聞き取りに加え、全体像のコンセプトを捉えることが大切です。
従って、試験問題集などの活用が効果的です。試験問題は、意図が込められた短いストーリーです。リスニング読解の効果を確認しながら学習を進めることで、端的な読解力の上達を見込むことができます。
文章は、以下のステップで学習を進めます。文章のタイプに関わらずアプローチは全て同じです。
・耳だけで全部をきく:テーマや大まかな展開をあなたなりにイメージする(現状理解の認識)
・意味を読む:捉えたストーリーが正しいか確認する(答え合わせ)
・1文ずつリピートする:文章の聞き取り内容の正否を意識し、理解できなかった箇所の解釈を正す(答えの解釈)
・目で追いながら全文を聞く:正した箇所を正しく聞き取ることができたか確認する(解釈の補正)
・全部を見ずに聞く:初めに聞いたときより解釈できる内容が改善されていることを確認する(繰り返す)
また、聞き取りには以下2点のポイントを意識します。
・単語:ストーリーを追うキーになる単語群(疑問視・名詞・接続詞などの強調箇所)
・速度:オーディオの速さの調節(聞き取れる速度に遅くしても構わない、慣れてきたら通常速度まで戻す)
速度は、通常速度で聞き取りに余裕が出てきたら早めても構いません。
ただし、あくまで「聞き取りができる」ことが大前提です。
長文を理解するには、1つずつある程度の時間がかかります。聞き取りができている実感が持てたら、聞き取り能力の向上というよりは、時間短縮を目的として速度調整の機能を使うと便利です。
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【チェック】英語リスニング上達への対策効果の確認方法
「リスニングの上達、実感できない。。」そう思うこと、あると思います。
端的にいうと、言語におけるリスニングは、反復と慣れで上達します。
ただし、あくまで「わかる内容で少しずつ幅を膨らませていく」ことが大切です。
英語に関わらず、例えば初め「この人の発音聞き取り辛いな。。」と感じたとしても、会話の時間に比例してわかるようになってきます。
それは、会話には意思疎通が伴うからです。伝わってないと認識した場合、相手はあなたがわかるように速度や表現を変えてくれます。そして、意思疎通に支障がなくなってくることで、互いに通常の速度で会話ができるようになっていきます。
リスニング上達のステップも基本は同じです。
確認方法には以下のようなアプローチがありますが、全てがリスニング練習になるわけではありません。
リスニング練習にもなる確認方法:
・テレビニュース:比較的発音がクリアでわかりやすい。写真や字幕の併用により理解度は実感しやすい
・ラジオ:比較的発音がクリアでわかりやすい。国によるアクセントの違いへの柔軟度などを確認できる
・プレゼンやスピーチ動画:テーマやフォーカスがクリアで比較的コンセプトを掴みやすい。
・単語用教材の例文リスニング:文全ての単語を聞き取りできるか、音から単語を想像できるかの確認
ここで関心深いのは、初期段階に活用した単語用教材の再活用が効果的な点です。単語の習得段階ではキーの単語にフォーカスしました。リスニング力が上達してくると、例文の全単語を聞き取り意味を捉えることができるようになります。
リスニング練習とは切り離した確認方法:
・映画:略語や諺表現などを含み理解の難易度は高い。ストーリーを捉える程度の軽い気持ちで向き合う
・歌:言語のリズムよりも音楽のメロディーに歌詞を載せるため、聞き取りの難易度は高い
英語を耳にする全ての方法がリスニング力の上達を促す訳ではありません。これらはあくまで結果を実感するための手段であることを意識しましょう。難易度の高い映画や歌などからリスニング力を向上させることはできません。
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まとめ:効果の出る英語リスニング上達のコツとは
これまで、単語と文章の2つのアプローチで英語リスニングを上達させるコツを解説してきました。
・前準備:音やイントネーションに慣れる環境を作る(リスニングの耳ならしと英語学習教材の調達)
・文字と単語:アルファベットと単語(フォニックスの活用)
・単語と文:シャドーイングとライティングによる音変化の理解と反復
・文と段落:ストーリーやテーマを捉えやすい試験対策本を活用
・上達度の確認(任意):単語用教材の例文を再確認、耳慣らしで聞いていた音源の再確認
英語のリスニングを上達させるにはコツがあり、8つのステップを順に踏むことが効果的です。
そして、言語の理解と聞き流しを効果的に活用することにより、必ず上達を実感することができます。
まずは教材の準備から。ぜひ今日から動いてみてください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。