ワクワクして出かけた海外旅行のはずなのに、困りや戸惑い、時には苛立つことさえありますよね。
そのカルチャーショックがたまらない!という方もいるかもしれません。
しかし、多くの場合、不安は躊躇になってしまうことは多いのではないでしょうか。
海外を訪れると「これ、どうしたらいいの!?」戸惑いの場面はどこでも起こり得ます。
電車の切符の買い方が分からなかったり、バスの降り方が分からなかったり、当たり前のことを当たり前にできないことがストレスになることも多いでしょう。
とはいえ、慣れない海外で直面する課題を抵抗なく解決する方法はあります。
この記事では、貴重な海外経験を快適に過ごすために役立つ、異文化理解や心構えのヒントを具体的に紹介します。
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もくじ / Table Of Contents
困りを伝える:フォーカスは「目的」を率直かつ誠実に
飛行機のトランジット、荷物無事届くかな、、不安ですよね。
でもその不安、どう確認しますか??例えば届かなかった荷物、どう手配を頼みますか?
私は過去に、飛行機の乗り換えが’30分程度と短かった割には乗り換えが便利で、私自身は飛行機に乗ることができたものの、荷物が間に合わなかったことがありました。
つまり、荷物は1日遅れで到着、1泊は機内持ち込み荷物のみで凌ぐという、私にとっては衝撃体験でした。
どうやら預けた荷物は検査対象になっていたようで、、、乗り換えの時間を考えてくれ!!!と、切に思いました。。
もしあなたなら、荷物が Baggage Claim から出てこなかった場合、どう解釈し、困りをどう伝えますか?
1)荷物届かないって、どういうこと!?航空会社としての責任じゃん!!と、苦情を伝える
2)荷物が届かなかったこと、到着地で言ってもなぁぁ。。。どう確認したらいいんだろう、、と、悩む
3)で、いつ届くの?荷物の行方にフォーカスして状況を確認する
全部の感情、あると思います。
とはいえ、到着現地のスタッフ自身に責は全くありません。
さらに、不満や不平を伝えても、荷物が手元に届くわけではありません。
この経験を建設的な解釈で捉えるには「信頼(Trusting)」というカルチャーマップの指標の理解が効果的です。
(注)エリン・メイヤー「カルチャーマップ」より抜粋
実は信頼への捉え方、国によってかなり傾向が異なります。
日本や中国は、関係性的(Relationship-based)な解釈、つまり「航空会社としての責任ではないか!!」と不平を申し立てる行動になりがちです。
組織の関係性として、事象を解釈する傾向が強いためです。
しかし、米国や欧州の国々は、上の図で言うと左寄り、タスクベースです。
タスクベースの考え方では、荷物が届かないのはトランジット現地の問題であり、到着地側の非ではないと割り切る傾向が強くなります。
従って、到着しない荷物は今どこにあっていつ届くのか??と、目的にフォーカスした会話に頭を切り替えた建設的な会話が可能になりやすいです。
困りを伝える「率直」な表現の例:目的にフォーカスした会話に頭を切り替える!
例)予定した荷物が届かなかったときの率直な問いとは
・Can you check where my luggage is? :今私の荷物はどこにありますか?
・Could you confirm when my luggage arrives?:私の荷物はいつ着きますか?
・How can I pick up my luggage once arrived?:到着後荷物を受け取るにはどうしたら良いですか?
このように、何か困りがあった時は、事実にフォーカスした伝達を心がけましょう。
目的達成のための会話を心がけることで、建設的な問いが可能になります。
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尋ねる時の心構え:フォーカスは冒頭の疑問詞「How」
現地移動やホテルのチェックイン、気になって確認したいこと、ありますよね?
その疑問、あなたはどう伝えますか?あなたが聞きたいことの疑問文、どう構成しますか?
宿で確認することや切符の買い方、あなたが確認したいことはいつもほぼ同じではないでしょうか。
キーワードはほぼほぼ常に、典型の「How Can I 〜?」でどうにかなります。
私の場合、メインの疑問はこの辺です。
・宿での確認事項:クーラーの使い方、シャワーの使い方、お湯の出し方、ルームキーの使い方、WiFiの繋ぎ方
・切符売り場での確認事項:行き先、予約は必要か、往復や回数割引、交通系カードはどこで購入できるか
以前旅行に出かけた宿で、暑い夏、クーラーがあるのに使えないという事態に直面しました。
マシンがあり、電源もあり、使い方も書いてあるのに、ボタンを押しても反応しません。
フロントで尋ねました。
「How can I use air conditioning? It seems not working in my room….」
なんと回答は、エアコンの操作にはリモコンが必要で、そのリモコンは部屋にありませんでした。
結果としては、リモコンはフロントで保持しており、デポジットを払って都度借りる必要がありました。。。。
そんなこと、聞かないとわからないですよね。いえ、逆に聞いてみるものです。エアコンのおかげで、部屋での時間は当然、格段に快適になりました。
訪ねたい時の冒頭キー表現:
・〇〇使いますか?:How can I get ticket to the Airport?(チケット買いたい) / How can I use air conditioning machine?(エアコンどう使うの?)
・〇〇できますか?: Do you have WiFi?(ネットに繋ぎたいです)/ Can I get a hot cafe latte?(カフェラテください)
誰に尋ねよう??とオロオロすることもあるかもしれません。
どう訊いたら通じるのかな、、、、単語選びに躊躇することもあるかもしれません。
とはいえ、「How can I」の出だしは、明確に「私困ってるんですうう」を示すことになり「え、どしたの?」と相手の聞く姿勢を促します。
このように、あなたの確認したい内容の冒頭に「How can I」を置くことで、聞くことへのハードルを格段に緩和することができます。
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待ちの解釈:スケジューリングのフォーカスは「柔軟な時間」
待ち時間、じれったく思うこと、ありますよね。
その際限なく思える待ち時間、あなたはどう捉えますか??
時間の感覚、実は、国による捉え方が最も異なる指標の1つです。
待ってもこないバス、いつ来るのかわからない電車、いつ会えるのかわからない待ち合わせ、集合時間がわからないツアー。。。。時間への不安は限りがありません。
この時間に関する感覚の違いの解釈には「スケジューリング(Scheduling)」への理解が効果的です。
(注)エリン・メイヤー「カルチャーマップ」より抜粋
日本やドイツは、左側「直線的(Linear Time)」に位置します。
これは、プログラムや旅行計画を考えてみると分かりやすいです。
何時にどこに立ち寄り、何時に出発してどこに宿泊する。当たり前と思っているかもしれませんが、日本の旅行計画では時間見込みが細かく記載されることが多いです。
一方、海外の旅行計画パンフレットでは、立ち寄る場所の羅列とトータル時間目安が書いてあるのみのことが頻発します。
つまり、右側の「流動的な時間(Flexible Time)」の概念とは、1つ辿り着いてから次へ。日本人から見ると「場当たり的」に見えることが多々あります。
私の体験では、海外で日をまたがるツアーへの参加、1日目の予定と2日目の予定がほぼほぼ2日目に寄ったことがありました。
その他、バスの出発時刻が「随時」となっており、尋ねても「もうすぐ来るよ、、、」。。。2時間以上来ずに諦めたこともありました。
とはいえ、おかげで、その待ち時間、朝日を眺めたり街ゆく人を眺めたり、時計にとらわれずにのんびり過ごす貴重なリッチ時間でもありました。
このように、時間感覚のずれは、現地でのイライラや焦りに直結します。
スケジューリングへの感覚値を理解することにより、その待ち時間を観察を楽しむ時間に変えることができます。
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レストランの過ごし方:フォーカスは「対等」という概念
お客様ファースト。そんなフレーズ、聞くことありますよね。
レストランやホテルのサービス提供者と訪問者の関係、日本では「お客様は神様だろ!」と横柄な行動にエスカーレートすることさえあります。
がしかし、海外でのカフェの注文やレストランのサーブに対し「フレンドリーーー」もしくは「雑!?」と感じた経験のある方、多いのではないでしょうか。
この、接客に対する解釈には「アサーティブネス」という考え方への理解が意識を変えてくれます。
アサーティブネス「Assertiveness」の概念:
相手の気持ちも尊重しながら、誠実に、率直に、そして対等に自己主張を表現すること
レストランなどの接客場面では特に、中でも「対等感」へのフォーカスが効果的です。
つまり、お金を払っているお客側が上ということではなく、お金に見合うサービスを店舗で働く人々は提供しています。
従って、レストランで話す会話は基本的に「対等」で友好的です。
何か足りないものはないか、食事はどうか、ちょいちょい様子を見に来てくれます。
さらに、支払いのカウンター越しやテーブル際で、気さくに雑談する場を目にすることも多いです。
このように、お店に行くときやサービスを受けるときは「対等感」を意識することで、相手に対する印象とあなた自身の意識の双方を改革することができます。
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後ろ回しにされる:受身脱却のフォーカスは「率直」の概念
いつまで経っても口火を切れない。。。そんな経験、ありますよね。
だって間がないから。だって順番が来ないから、、思い当たる言い訳、あると思います。
とはいえ、順番ではなく横並びのとき「後ろ回し」とは何を意味しますか??
横並びで後ろ倒しにならないためには、あなたの自己主張を、率直に、そして誠実に伝えることが効果的です。
前述同様の「アサーティブネス」が改善のトリガーです。
・後ろ回し感:自己主張を「率直」に表現するには、誠実さが肝!
理由として、タイミングを掴めていない、言葉を選べていない、適切な間を掴めていない。。。。心当たりは様々かもしれません。
とはいえ、ジェスチャーで示す、相手の視野に入る位置に目線を合わせる、相手の行動にあわせて切り出しのタイミングを図る。。。
さまざまな「率直で誠実な表現」を意識することで、自然な態度であなたの主張を切り出することが可能になります。
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たらい回し感:知らないことを示すフォーカスは「誠実さ」
もうちょっと教えてくれてもいいんじゃない!?そんな不満を感じた経験、ありませんか?
なかなか聞きたい回答を得られず、あちこち聞き回った挙句「たらい回しにされた、、、、」と落ち込むことさえあるかもしれません。
例えば私の場合、駅のホームでバスの乗り場がわからなくて「どこにあるの?」と尋ねたとき「あっち」と方角だけ指してくれたことがあります。
結局、ホームをほぼほぼ端から端まで渡り歩き、都度都度通りすがりの人に尋ね、なんとか目的の乗り場に辿り着きました。
一方、国によっては「ここではない」と回答をくれるのみで「で、どっち!?」と路頭に迷うこともありました。
この文化性の違いは「誠実さ」の捉え方に大きく依存します。こんな直面、あなたならどう対応しますか?
文化性の違いによる「誠実さ」の捉え方:
1)サポート先を探す方法がわかる場合:調べて「ここに聞くと確認できます」または「こちらです」と伝える
2)ざっくり方向性がわかる的な場合:「あの辺行ったらわかると思うよ」と期待を伝える
3)サポートできる先を知っている場合:「ここに行ったらわかるよ」と伝える
4)正確にわからないこと:「すみません(Sorry, we can’t help you)」と謝る
5)担当管轄外のこと:「ここではない(No, I don’t know)」と伝える
日本では、1)または4)のサポート意識が格段に強いです。
しかし、むしろわからないことは率直に「わからない」と伝えることが誠実さの表現に解釈されることも多々あります。
例えば、クライアントサポートのコールセンターに電話したとき。
日本では、問い合わせ内容が電話先の担当ではなかった場合、担当は電話番号を調べて、どこに電話したら確認できるのかを教えることは多いです。
相手のために情報提供することが「誠実さ」の表現であるからです。
一方、海外では頻繁に「ここではありません。。」と、日本人的にはリジェクト(拒絶)を感じるような応対を受けることがあります。
とはいえ、実は5)の対応、至って誠実な回答アプローチです。
つまり、5)の回答が普通の人にとって、1)の対応は「過剰(担当外)」であり、さらに調査にかかる時間は「待たせる負荷」であり「無駄」でしかありません。
その他「わからない」を伝える傾向の強い国では、2)のざっくりを伝える受け答えも多いです。
ただし「あっち」の応答を受けた時には、それなりの警戒心を持つことをオススメします。
「あっちの方」とざっくりな回答を受けた時の可能性:
a. そもそもよく知らなくて感覚的に受け答えている(実際その方向に行っても答えは見つからないパターン)
b. そもそも良さげなターゲットを見つけて誘導しようとしている(騙しまたは擦りのターゲットとなるパターン)
c. とりあえずジェスチャーで導いている(言語的にコミュニケーションに限界があることを察知してヒントをくれているパターンn)
特に言葉が流暢に通じない海外の場合、どのパターンなのかの判断はかなり難しいです。
楽しみ方としては、そもそも自己の安全を確保した上で乗ってみるのも1つですし、疑って他の人に聞いてみるのも1つ、その判断はあなた次第です。
いずれにしても、どこが答えかわからないたらい回し感、どこに当たるのかを試す気持ちで楽しんでみるのも、旅の醍醐味ではあります。
合わせる感:違うという普通!フォーカスは個性の尊重
この人考え方違うなぁ。。。。。思うこと、ありますよね。
とはいえ、次のステップは「で、どう接するの!?」です。
違うから遠ざけるのか、違うことを理解した上で尊重するのか、または逆に、、違うことを理解した上で見下すのか。その判断は、あなた次第です。
例えば洋服なら。
何色なのか、どんなデザインなのか、スカートなのかパンツなのか、袖があるのかないのか、基本的には何でもありですよね。
文化性や性格も、基本的にはなんでもありです。その個性に正誤はありません。
つまり「みんな違ってみんな良い」的な感覚。そんな、個性の尊重意識により、意見が異なる相手への理解度は格段に改善できます。
また、多様性に意識を向ける感覚は、日本人が避けがちな「対立回避」の姿勢を見直すきっかけにもなります。
(注)エリン・メイヤー「カルチャーマップ」より抜粋
あまり意識したことはないかもしれませんが、日本は極端に右側「Avoids confrontation(対立回避型)」に位置します。
よくいえば「優しい」、悪くいえば「はっきりしない」、その典型です。
コミュニケーションを取る際の相手国にもよりますが、特に左側のドイツやフランスなど欧州の人々と話す際、日本人は何かと「はっきりせず何を言っているのかわからない」という印象を与えることがあります。
一方、日本と同様、対立を好まないインドネシアやタイの人々と話すときには、お互いに含むものがあることから、逆の意味で意思疎通が難しいことも多いです。
例えばレストランの注文、日本人のあなたは「あなたと同じで」頼むこと、ありませんか?
それ、あなたが本当に今食したいものですか?もしくは、ちゃんと考えてますか?そんな誤解にもなりかねません。
この、相互理解の解決に効果的なのが「対立」への意識改革と、アサーティブネスでいう「尊重」の概念です。
ここで強調したいのは、違いを尊重する上での「対立」とは、口論ではないということです。
つまり、「(あなたとは違うけれど)私はこう思う」を、フラットに、率直に、表裏なく表現することを指します。
例えば「コーヒーと紅茶どっち飲む?」という質問、そこに「オレンジジュースありますか?」と答えて、一向に構わないのです。
違うことを当たり前とする感覚を意識することによって、海外での戸惑い意識は断然に緩和できます。
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まとめ:海外旅行経験の戸惑い感を緩和するフォーカスとは
これまで、私の海外旅行体験談を散りばめながら、海外経験における戸惑いや躊躇を緩和する解釈法を紹介してきました。
・困りを伝える:感情や状況に左右されず、目的を伝えよう!ポイントはタスクベースフォーカス
・尋ねる:流暢でなくとも、率直な出だしの一言「How can I」が肝!困ってますぅ。。。を素直に発信しよう
・待ち時間:スケジューリングへの意識で解釈は左右する!直線的な時間と流動的な時間という根本概念
・接客サービス:サービスの提供と受ける側は「対等」!お店や宿などにおけるフレンドリー感はここから
・後ろ回し感:あなたの受身印象は「率直」と「誠実」で改善できる!待っていても順番は回ってこない
・たらい回し感:知らない・担当ではない(ノーの表現)は拒絶ではない!誠実というアサーティブネス
・合わせる感:「みんな違ってみんないい」という普通!対立回避と尊重の葛藤からの脱却
このように、海外では待っていては順番はいつまで経ってもこないし、明確に伝えなければ何もないのと同じです。
例えばアメリカ。言葉が早くて聞き取りできない!と不安かもしれません。
例えばアフリカ、興味はあるけど怖いし。。。と躊躇するかもしれません。
とはいえ、治安も事件も、ニュースの見聞きからイメージしているほど、現地が危険ではないことは多いです。
ぜひ今日から、あなただからできる海外経験の食し方、試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。